一時期話題となった携帯小説。
「ディアフレンズ」の映画版のあらすじと感想。
携帯小説映画「ディアフレンズ」
正式タイトル:「Dear Friends ディアフレンズ」
製作:「Dear Friends」製作委員会
配給:東映
公開:2007年2月
企画:中曽根千治
プロデューサー:河瀬光
原作:Yoshi「Dear Friends リナ&マキ」
監督:両沢和幸
脚本:両沢和幸、三浦有為子
音楽:藤原いくろう
主題歌:SOULHEAD「Dear Friends」
※以下からの内容はネタバレを含みます。
登場人物
高橋リナ(北川景子)
友情などは信じない覚めた女子高生。
両親にもとても反抗的な態度で夜遊びに明け暮れる。
遠藤マキ(本仮屋ユイカ)
小学生時代からリナにあこがれを抱いていた女子高生。
傷ついているリナの味方になってくれる。
あらすじ
「友達は利用するもの」だと言い切るリナは、友情などは信じず、いつも冷めた目で世の中を見つめている。
とあるファッション雑誌でカリスマ読者モデルとしてチヤホヤされ、知り合った男女と繁華街で夜遊びをして時間をつぶすことばかりに明け暮れていた。
家に帰れば両親には反抗的な態度。
そんなある日、リナは体調を崩して倒れてしまう。
貧血か・・・もしくは妊娠か・・・。
「妊娠していたら中絶すればいいや」くらいにしか考えていなかったリナ。
しかし、リナに告げられた病名は「ガン」。
この時初めてリナは死の恐怖と直面する。
リナは、いつ終わるかもわからない闘病生活に嫌気が差し、自暴自棄になって病院を抜け出す。
行きつけだった繁華街のクラブへと向かうが、抗がん剤治療のために抜け落ちた頭髪を仲間たちに見られてしまう。
その時の冷たい視線にショックを受けるリナ。
だが、傷ついたリナに味方してくれた同い年の女子高生がいた。
遠藤マキ。
彼女は、完ぺきな容姿を持つリナに小学生の頃から憧れを抱いていた。
リナはそっけない態度を見せるが、クラスでも唯一味方してくれ、見舞いに来てくれるマキとの関係に安らぎを感じ始める。
そんな中、リナが病院での闘病中に知り合った今井香苗(佐々木麻緒)の急死を知る。
さらに追い打ちをかけるように、ガンが胸に転移したことも知る。
自分の運命に絶望したリナは、自ら命を絶とうとするが、マキの必至の説得によって思いとどまる。
リナは左胸の切除手術を終えて、奇跡的な回復を見せて退院する。
しかし、見舞いに来てくれていたマキが来なくなってしまったことが気がかりだった。
元の生活に戻ることができたリナは、クラブDJの洋介と出会い、真剣な交際を申し込まれる。
「何があってもリナを守る」という洋介の言葉を信じていたが、リナの左胸の傷跡を見て洋介は去ってしまう。
女性として傷ついたリナだが、いつも味方してくれたマキはいない。
深く傷ついてしまったリナは、真夜中に病院の屋上から飛び降りようとする。
その時、マキが駆け付けた。
しかし、マキは車椅子に乗り、重病に侵されていた。
リナは、マキが病気のことを隠してずっと励まし続けてくれていたことを知る。
途切れ途切れの言葉を発し、生きることの大切さをリナに訴えるマキ。
その思いを受け止めて、飛び降りることを踏みとどまったリナは、マキのもとへ駆け寄って強く抱きしめた。
それから時は流れ、リナは立派な看護師となっていた。
リナは、転院したマキの担当になるが、その3ヵ月後、マキは息を引き取った。
感想
あらすじを読んだだけでも、私たちに大切なことを教えてくれる一作となっています。
「生きること」の意味、与えられた時間とは一体なんなのか?
色々と考えさせられる物語ですね。
どんな形であれ、人は生きているだけで、それだけで価値のある存在です。
人間は、終わりを意識した時に、始めてひとつひとつの大切さに気付けるもの。
例えそれが、命そのもの、人生でなくても同じこと。
嫌だと言っていた仕事も、いざ辞めるとなると、休んでもいいよと言われるとどうですか?
ケンカばかりしていたパートナーも、別れてしまって、もう二度と会えないと思うとどうでしょうか?
明日世界が終わるとしたら、余命宣告を受けたら。
きっと、当たり前にあったものが、当たり前に見えなくなるはずです。
在るもの全てが、「有難いもの」に変わるはずです。
「在るモノを大切に扱っていく」それだけで、毎日は変わっていくでしょう。
ディアフレンズを通して、自分の人生にも重ねてみると、大切な何かに気付けるかもしれませんね。