漫画版「四月は君の嘘」
感動の最終回!
ネタバレ感想
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※以下からの内容はネタバレを含みます。
あらすじ
かをりから公生宛てに書かれた手紙を、かをりの両親から受け取ります。
そして、その手紙の中にはかをりの本当の想いがつづられていました。
かをりは5歳の時に見たピアノコンクールで、初めて公生を見てずっと憧れていた。
一緒に演奏するためにヴァイオリンをはじめ、同じ中学に通っていたが声はかけられなかった。
そして、自分が思い病気を患っていて、先は長くはないと悟ってから、後悔しない人生にするために好きなことを好きなだけやると決めた。
そして、嘘をひとつだけついた。
「宮園かをりは渡亮太が好き」
という嘘。
かをりはどうしても憧れの公生に近づくために嘘をついていた。
かをりから公生への手紙の文末
手紙の最後には、嘘偽りのないかをりの気持ちがせいいっぱいつづられていました。
「私は君の心に住めたかな」
「ちょっとでも私のこと思い出してくれるかな」「リセットなんかイヤだよ」
「忘れないでね」
「約束したからね」
「やっぱり君でよかった」
「届くかな」
「届くといいな」「有馬公生君」
「君が好きです」
「好きです」
「好きです」「カヌレ全部食べれなくてごめんね」
「たくさん叩いてごめんね」
「わがままばかりごめんね」「いっぱいいっぱい」
「ごめんね」「ありがとう」
宮園かをり
かをりは公生のことが好きでしたが、自分の命が長くはないことを知っていました。
そして、自分にできることを精いっぱいやった。
それは、公生の心の中に自分を刻み込むことだったのです。
もうすぐ春が来る。
君と出会った春が来る。
君のいない春が来る。
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感想
最終的に、みんなの心の中に思いでを刻み込んでかをりは旅立ってしまいました。
終盤に近づくにつれて、なんとなく結末は予想はできてはいても、それでもなんとかならないものかと読みながら思ってしまいますね。
ですが、現実は厳しいことを物語の中で思い知らされます。
そして、かをりが本当に望んだ「心に住む」ということを、読者も含めて見事にやってのけてくれました。
まるで本当にかをりが生きているように感じて、もし神様がいるならどうにか助けてあげたいと願いたくなる気持ちになります。
幼い頃から憧れて、やっとの思いで近づいて、嘘をついてまで一緒に演奏して。
そこまでできたのに、そんな時間はすぐに終わってしまう。
とても切ない運命です。
かをりの病名はわからないままですが、そこを明かさないところなんかもまた良かったりします。
大事なところはそこではなく、どう生きるのかということだけ。
物語自体は純粋な中学生が演じていますが、いくつになっても失ってはいけない何かを感じさせられました。
生きるということ。
それはただ息をして、ごはんを食べて、寝ることではない。
今という時間をどれだけ精いっぱい生きられるか。
かをりはもしかしたら病気でなければあのようなパワーは発揮していなかったかもしれません。
人は本当に強く生きようと願った時、何かを引き寄せる不思議な力が湧いてきます。
私たちは、いつも当たり前のように流れる日常を、ただ淡々と過ごしているだけなのかもしれません。
かをりのように強く逞しく、今という時間を懸命に生きることができれば、どんなに辛くても未来はカラフルに色づき始めるのかもしれませんね。
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